2016年7月11日月曜日

シングルイシューの選挙では、ソーシャルメディア

シングルイシューの選挙では、ソーシャルメディア
たしかにこういう相性はあるのだろうが、こういう国民投票を手軽にネットでやればいいんだよね
1度の選挙に500億円かける必要ないんだしね

イギリスの国民投票は、EUからの離脱か残留かという一つのテーマで、国を二分する議論が展開されました。郵政民営化か否かという一つの争点に的を絞った、日本の2005年衆院選のような選挙を「シングルイシュー(単一の争点)選挙」などと呼びます。白か黒か−−非常にわかりやすい半面、今回のイギリスのように結果が小差となると、国民を分断する恐れがある、という指摘もあります。


離脱運動側の公式ツイッターアカウント(@vote_leave)は、投票前日に英大衆紙サンの表紙を紹介し、「明日を独立記念日にしよう」と呼びかけました。しかし、投票後は、EU残留を望むスコットランドが独立への意欲を改めて示すことになるなど、英連邦が分裂の危機に陥る状態になっています。とても皮肉なことです。

 他にもツイッター上では、「イギリスそれともEUどちらの旗を選ぶのか?」といった極端な投稿が、数多く拡散されていました。実際、EUに加盟していても、主権は加盟各国にあるにもかかわらず、そのことを理解していない、あるいは理解したうえで曲解を誘うような投稿が英国内外で目につきました。

 シングルイシューの選挙では、ソーシャルメディア上に「白か黒か」といった二者択一を迫るメッセージが拡散されやすいというリスクが、より高くなるのです。そして、理解や共感はしやすいものの間違っている情報を、どういった人たちが拡散したのかという問題もあります。

 これを考える時、05年の郵政民営化が争点となった衆院選で取りざたされた「B層」という言葉を思い起こさずにはいられません。

単一の争点とソーシャルメディアは相性がよいが暴走も

 B層は、小泉政権下の内閣府から郵政民営化の宣伝企画の立案を依頼されたある広告会社が作成した資料に記されていました。国民が構造改革への賛否だけでなく、教育レベルやIQ(知能指数)でA〜D層までに分類されたことが明るみに出て、国会でも取り上げられるなど物議を醸しました。その資料では、B層は「IQが低く、具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層」であるとされていました。

 また、EU離脱を表すツイッターのハッシュタグ「#Brexit」(ブレグジット)という造語から、それを後悔する「#Regrexit」(リグレジット)という新たな造語が生まれたことも話題となっていますが、後の祭りとはまさにこういう状況です。

0 件のコメント:

コメントを投稿